家づくりに失敗しないため!人気の間取りのデメリットもおさえておこう!

一戸建て住宅の購入を検討した際には、誰もが「建物内の間取り」を重視することでしょう。もちろん、建物の外観イメージに大きな影響をあたえる外壁や屋根材などにも注目はするのでしょうが、やはり実際に住むことになり住宅の利便性に直結する『間取り』は、一戸建て購入時の最も大切なポイントの一つとなります。

実際に、中古の戸建て住宅を購入する際、多少建物が古かったとしても、満足のいく間取りになっているのであれば、何の問題もなく快適な生活を送ることができるはずです。その一方で、誰もが憧れる新築の分譲住宅を購入したとしても、間取りが家族のライフスタイルに合っていないのであれば、徐々に不満が溜まってしまい家を購入したことに後悔してしまうことになりかねません。

一戸建ての購入では、それだけ『間取り』というものが重要な役割を担っており、そこで何十年も家族が暮らしていくこと考えて慎重に検討しなければならないポイントになるのです。特に、子育てのことまで考えると、将来のことも考えて間取りを検討しなければ、後悔・失敗につながってしまうものです。
そこでこの記事では、子育て中のご家族に特に人気の高い間取りや、その間取りのメリット・デメリットについて簡単にご紹介していきたいと思います。

人気の間取り① リビング階段

子育て中の家族が取り入れることが増えているのが『リビング階段』です。一昔前の住宅であれば、廊下に階段を設置しているのが当たり前でしたが、現在の一戸建て住宅ではリビング内に階段を取り付ける間取りが人気になっているのです。
特に、小さな子供さんがいるご家族であれば、他にもさまざまある人気間取りの中でも『リビング階段だけは譲れない!』とおっしゃる方が多いです。実際に、リビング階段を取り入れることにはたくさんのメリットがあるのも事実なのです。ただし、いくつかの注意点も存在しますので、「一戸建てを購入するならリビング階段を取り入れたい!」と考えている方は、デメリット面もきちんとおさえておきましょう。

『リビング階段』のメリット

リビング階段を取り入れることで得られるメリットは、主に以下のようなものです。

  • 本来外にある階段をリビングに取り込むことで、リビングの面積を広くとることができる
  • 階段下を大きなリビング収納として利用できる
  • 吹き抜けリビングなどと組み合わせることでオシャレな空間になる
  • 子供の帰宅時など、2階に行く際には必ずリビングを通ることになるので、コミュニケーションがとれる

リビング階段のメリットは、上記のようなことです。特にポイントとなるのは、子供の成長とともに「コミュニケーションがなかなか取れない…」などと悩むご家族が増えるものですが、リビング階段の場合、子供が2階の自分の部屋に行く際には、必ずリビングを通過することになるため、その際に子供の顔を見ることができる、コミュニケーションがとりやすくなるなどのメリットは非常に大きいようです。
他にも、階段下のスペースを活用できることや、吹き抜けと組み合わせることでオシャレな空間になるのも人気の理由です。

『リビング階段』のデメリット

『リビング階段』を取り入れたいと考えているのであれば、以下のようなデメリットも理解したうえで考慮しましょう。

  • 階段を上り下りする人がいるため、リビングでくつろげない時がある
  • 1階の音が2階へ、2階の音が1階へ響きやすくなる
  • エアコンの効率が悪くなってしまう
  • 子供の友人など、家族以外も頻繁に立ち入る可能性があるため、常に清潔に保つ必要がある

リビング階段を取り入れた場合の注意点は上記のような点です。例えば、家の中で遊ぶ子供が増えた現在では、子供が友人を連れてきた際には、2階に上がるために家族以外もリビングを必ず通過することになってしまいます。そのため、本来くつろげる場所のリビングで落ち着いて過ごせなくなってしまう…なんて事や、家族以外にも見られても良いよう常に綺麗にしていなければならないなど、意外と大変なのです。
さらに、暖房などをつけている場合、暖かい空気が階段をつたって上階に逃げてしまうことになるため、暖房効率が悪くなってしまう…という恐れもあります。

人気の間取り② 対面キッチン

マンションなどで特に人気ですが、一戸建てでも『対面キッチン』を希望する方が増加しています。対面キッチンとは、ダイニングとキッチンが完全に仕切られていないタイプで、キッチンの中でも、調理台に立った時にダイニング側に身体が向くように作られたものです。近年では、テレビドラマなどのキッチンでよく見かけることもあり、さまざまなタイプのキッチンがある中、設置するのであれば『対面キッチン』が良いという方が多いのです。
最近では、アイランドキッチンやペニンシュラキッチンと呼んだ方がイメージしやすいかもしれませんね。

『対面キッチン』のメリット

まずは対面キッチンの代表的なメリットをご紹介しておきましょう。

  • 調理中にダイニングで子供を遊ばせても、常に様子が見れるので安心
  • リビングのテレビを見ながら調理ができおる
  • ダイニングにいる家族と会話しながら調理ができるため、コミュニケーションがとりやすい
  • 空間がつながっているため、出来上がった料理を持ち運ぶのが楽

対面キッチン最大のメリットは、キッチンで調理をしている時でも、リビングダイニングの状況を常に把握することができる点です。そのため、テレビを見ながら調理することもできますし、家族と会話しながら調理をすることができるようになるのです。家族側も、調理している人が確認できるため、調理の手伝いがしやすくなるなど、家族のコミュニケーションの機会も増えると考えられます。

『対面キッチン』のデメリット

対面キッチンは、家族のコミュニケーションがしやすくなると言う点では、非常に優れた間取りだと言えます。しかし、いくつかの注意点も存在しますので、おさえておきましょう。

  • キッチンと空間がつながっているため、料理の匂いが部屋中に広がる
  • リビングダイニングと一体となる間取りにした場合、リビングからキッチンの様子が見えてしまう
  • 壁に取り付けるタイプのキッチンと比較すれば、スペースが必要になる
  • 調理音や汚れがダイニングに影響をあたえる

キッチンとリビングダイニングがつながるということは、上記のように「同じ空間になる」という理由で、いくつかのデメリットも発生してしまうのです。ニオイ程度であれば、問題ないと考えるかもしれませんが、調理の際に大量の煙を伴う場合などには、リビングダイニングにも煙が流れてしまいますし、最悪の場合、ニオイが残ってしまう…なんてリスクがあります。
また、対面キッチンを設置するためには、それなりに広いスペースが必要になるということも考慮しておかなければいけないでしょう。『対面キッチン』は、非常にオシャレというイメージが広がっているため、特に女性からの人気が高いです。しかし、意外と見逃せないデメリットもあるので注意しましょう。どうしても対面キッチンが良いという場合には、ニオイ対策などをきちんと考えてもらうように依頼しましょう。

人気の間取り③ 簡単に仕切りができる部屋

子育てを控える若いカップルに人気なのが、家を建てる時から、複数人の子供に対応できるように子供部屋を設計しておくということです。個人のプライバシーが重視される近年の家づくりでは、兄弟でも独立した子供部屋をあたえてあげたいと考える方は多いです。
こういった方に人気なのは、もともと1部屋として存在する部屋を、何かあった時に2部屋以上に分割できるよう、最初から設計しておくという対策です。こうしておけば、子供が大きくなった際にも、リフォーム工事などを行わなくても、それぞれの子供部屋を与えてあげることができるのです。
この情報だけを見ると、非常に大きなメリットのように思えますが、いくつかのデメリットも指摘されていますので、慎重に検討するようにしましょう。

『仕切りができる部屋』のメリット

まずはメリット面からご紹介しておきましょう。

  • 1部屋として利用する場合は、広い部屋として使える
  • 将来的に2部屋にする事を考えると、最初からしておいた方が安くつく
  • 子供の成長に合わせて部屋を使い分けることができる
  • 広い部屋に戻すことも簡単

『簡単に仕切りができる部屋』は、部屋の真ん中などに仕切りを入れる事ができるようにしておき、必要に応じて間仕切りを追加して2部屋にするという手法です。「1部屋⇒2部屋」「2部屋⇒1部屋」などと、同じ部屋を用途によって変えることができるため、非常に便利です。もちろん、仕切りの追加は住人が簡単に設置できるように作りますので、リフォーム費用などをかけなくても、兄弟の部屋が作れるのです。家を建てる時点で計画しておけば、費用も安く済みます。
長く住む家ですので、子供の成長などに合わせて臨機応変に部屋の数や広さを変えられるというのは、非常に大きなメリットになると考えられているのです。

『仕切りができる部屋』のデメリット

非常に自由度が高く便利に見える方法ですが、以下のようないくつかのデメリットが指摘されています。

  • 1部屋で使用する場合には無駄なドアが存在する
  • コンセントの配置を考えておかなければ、分割後に利便性が悪くなる
  • 通常の部屋よりも複雑になるため、建設時のコストが高くなる
  • 広い部屋が必要ないのであれば、最初から2部屋にした方が楽

1部屋を2部屋に分割できるという対策は、その自由度の高さから非常に便利だと考えられています。しかし、実際に導入して、2部屋に分割した時には、コンセントの数が足りない…、別途エアコンなどの設備を用意しなければいけない…など、いろいろな問題が生じてしまうことがあるのです。また、分割できるような設計にしたけれど、結局そういった設備は使わなかった…なんてことも多いでしょうし、費用をかけたのに無駄になってしまうということも考えられます。
個人的には、広い部屋を特に求めていない…という場合には、最初から2部屋として間取りを考えた方が将来的な利便性が高くなるのではないかと思います。

まとめ

今回は、一戸建て住宅の購入を検討している方であれば、誰もが気になる、今人気の間取りについてご紹介してきました。この記事でご紹介したように、近年では一昔前の一戸建てでは考えられなかったような間取りが多く登場しており、オシャレな空間になるという理由で、「自分が家を購入する時には絶対に〇〇にしたい!」などと言う希望を持つ方が多くなっています。

もちろん、近年人気の間取りになっているということですし、それ相応のメリットがあるのも確かなのですが、メリットばかりに注目して決めるのはあまりオススメできません。実は、どのような間取りにしても、メリットがある一方で、必ずデメリットというものが存在するのです。そして長く暮らしていくことになる『家』というのは、デメリットをしっかりと考慮しておかなければ「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまう原因になるのです。

一戸建ての購入は、一生の中で最も高額なお買い物になると思いますので、しっかりとデメリット面も考慮したうえで間取りを決めると良いでしょう。「こんな家が良いな」という漠然とした希望はあるけど、どんな間取りにすれば良いのか分からない…という方がいれば、ぜひむとうの家までお問い合わせください。