一般家庭でも防犯カメラは当たり前?防犯カメラを選ぶときのポイントをご紹介!

こんにちは、住まいのアドバイザーむとうの家です。今回は、一般家庭などでも当たり前のように導入されるようになってきた『防犯カメラ』について、実際に防犯カメラ選びを進める際、おさえておきたい選び方のポイントをご紹介していきます。

防犯カメラについては、コンビニやスーパーなど、日常生活で非常に身近な施設にも必ずと言って良いほど設置されるようになっており、『防犯』のことを考えればもはやなくてはならない設備の一つとなっています。一般住宅で考えたとしても、新築戸建て住宅の購入を考えた場合には、建物の外観デザインや便利な住宅設備選びと並んで非常に重要視されるのが『住宅の防犯性』です。そのため、家を建築する際の打ち合わせ時には防犯カメラなどの防犯設備に関する話題は非常に多く登場するのです。

それでは、自分の家に防犯カメラを取り付けようと考えた場合、何を基準に防犯カメラを選べばよいのでしょうか?当然、一口に防犯カメラと言ってもさまざまな種類が存在しますので、予算や機能から最適なカメラを選び出さなければいけないのです。防犯カメラは、種類も多いですので「いざ選ばなければならない…」となった時には非常に迷う方が多いので、あらかじめ防犯カメラ選びのポイントはおさえておいた方が良いでしょう。

防犯カメラを設置することの効果

防犯カメラは、その名称から分かるように住宅の『防犯』目的で取り付けるものです。テレビなどの刑事ドラマなどであれば、何らかの事件が発生した後、防犯カメラに残った映像から犯人を捜す…などと言った描写が多く登場するため、犯罪や不正の監視、証拠を残すなどと言った目的で取り付けられるものだと考えている方が多いかもしれませんね。
しかし、防犯カメラが持つ本来の目的というのは、犯罪の監視ではなく『犯罪を抑止する効果』を求めての物なのです。実際に、警備会社などのホームページを確認すれば以下のような記述があるのです。

カメラが設置してあることを示すことによって、犯罪に対する抑止力となるのも防犯カメラの大きな効果です。監視されている状況では簡単に不正行為が明らかになってしまうため、犯行を諦める可能性が高まります。実際に、防犯カメラの設置によって犯罪率が低下するというデータは、日本だけでなく世界でも証明されています。
引用:ALSOK公式サイトより

このように、防犯カメラというものは、空き巣や強盗などに狙われにくくして、家族や財産を守るために非常に効果的な設備となるのです。日本防犯設備協会の資料によると、空き巣犯などが犯行を諦める理由の一つとして「防犯カメラが設置されていたから」という理由が約23%もあると言われているのです。
このような理由もあり、一般住宅でも年々防犯カメラの需要が高まってきているのです。

参考資料:日本防犯設備協会資料

防犯カメラ選びのポイント

それでは、実際に導入する防犯カメラを選ぶとき、皆さんがおさえておきたいポイントについてご紹介していきましょう。冒頭でもご紹介したように、一口に防犯カメラと言ってもさまざまなタイプが存在しており、「何を目的とするのか?」「どこに設置するのか?」などによって必要な機種が異なるのです。
ここでは、防犯カメラの機種選びを進める時、最低限おさえておかなければならないいくつかのポイントをご紹介しておきます。

防犯カメラの種類

まずは、防犯カメラの種類です。防犯カメラにもさまざまなタイプが登場しており、最近ではスマホなどで操作・監視が可能なネットワークカメラも人気になっています。ただし、ネットワークカメラに関しては、どちらかというと屋内のペットを監視する目的などで販売されていることが多く、持ち運びが可能なカメラが多いため防犯にはあまり役に立たないものと考えておいた方が良いかもしれません。まずは、以下の数種類からどのタイプのカメラが必要か検討すべきです。

  • 屋内用防犯カメラ
    屋内監視用に設置されることが想定されるため防滴性や防水性がありません。有線と無線どちらのタイプもありますが、有線の方が映像が途切れることが少なく安定感があります。
  • 屋外用防犯カメラ
    屋外監視用に設置されることが想定されるため防滴性や防水性があります。無線タイプも登場していますが、基本的には有線タイプとなります。
  • ダミーカメラ
    見た目は本物の防犯カメラと同じですが、撮影・録画機能はありません。設置が容易で安価なのがメリットです。
  • ネットワークカメラ
    無線・電池駆動・スマホ連動や双方向通話など豊富な機能が特長です。防犯目的よりもペットの遠隔監視などの目的で利用されることが多いです

一般的な防犯カメラにも、上記のような種類が存在しています。屋外には屋外用を設置しなければ、雨水などがかかることにより故障してしまう可能性があるのです。また、防犯目的に多くの防犯カメラを設置しようと思えば、やはりコストがかかってしまいますので、一部をダミーカメラで賄う方が多いです。
無線式のカメラに関しては、設置の自由度が高いというメリットがあるのですが、電波状況によって映像が途切れたり乱れたりする可能性があります。

防犯カメラの形状

防犯カメラには大きく分けて「ボックス型(バレット型)」と「ドーム型」と呼ばれる2つの形状が存在します。形状の違いによって撮影可能な範囲などが異なりますので、それぞれの特徴をおさえて、設置目的に合わせた形状のカメラを購入しましょう。

☑ 「ボックス型」防犯カメラの特徴

「ボックス型」は、長方形をした皆さんがイメージしやすい形状の防犯カメラです。このタイプは、存在感のある防犯カメラですので、侵入者の目にもつきやすく威嚇効果が高いと言われています。撮影範囲に関しては、下で紹介するドーム型よりも狭くなるのですが、侵入者の顔などピンポイントでより鮮明に撮影できるというメリットがあります。
したがって、本格的な防犯目的で設置する場合にはこちらのタイプがオススメです。ただし、存在感の大きさから、設置場所によっては物々しく感じてしまいますし、カメラの向きによっては近隣住人に「監視されている…」といった不快な思いをさせてしまう恐れがありますので注意しましょう。

☑ 「ドーム型」防犯カメラの特徴

「ドーム型」は照明器具の様な見た目が特徴の防犯カメラで、コンビニのレジ上などに設置されていることが多いです。ボックスカメラよりも存在感が薄くなるため、景観を壊さずに防犯カメラを取り付けたい玄関周りなどにオススメです。なお、撮影性能に関しては、ボックス型よりも若干劣ると言われています。ただし、ほとんどのドーム型カメラは広角レンズが採用されており、広範囲の撮影ができるというメリットがあります。

防犯カメラには、上記の2つのタイプが存在しています。防犯カメラを選択するときには、威嚇や鮮明な映像を残しておきたい駐車場などには『ボックス型』、広範囲の撮影がした場所には『ドーム型』などと、用途によって使い分けましょう。

防犯カメラの機能

防犯カメラは、購入する機種によって搭載されている機能が大きく異なります。当然、高機能なタイプほど高額になりますので、どういった機能があるのか?あなたの用途にはどういった機能が必要なのか?をよく検討する必要があります。
以下で一般的な防犯カメラの機能をご紹介しておきます。

☑ 動体検知機能

動体検知機能は、自動車のドライブレコーダーに搭載される機能として有名ですね。この機能はカメラのセンサ範囲内で人の動きがあれば自動で録画を開始してくれる機能です。ちなみに最近では自動追尾機能が同時に搭載されているモデルもあり、この機能があれば被写体の動きに合わせてカメラの向きが自動で変わります。
動体検知以外にも「人感(熱)」や「音」で反応するタイプもあります。

☑ 画素数

搭載機能ではないのですが、防犯カメラ映像のきれいさに関連する物で『画素数』があります。画素数は、数十万画素程度の物から1000万画素近くもある高画質なものが存在しており、基本的に画素数が大きければ大きいほど本体価格が高くなります。
こういった設備に関しては、価格の安さに注目して選択する方が多いのですが、あまり安価なものを選んでしまうと、画素数が少ないせいで鮮明な映像が残せない…なんてことになり、防犯の意味がなくなってしまうこともあるのです。
一般的に家庭の防犯用として導入するのであれば、200~300万画素程度は最低限必要と言われていますので、予算やその他機能を交えながら選びましょう。

☑ 暗視モード

防犯カメラの撮影は、夜間でも問題なくできなければ意味がありません。むしろ夜間の暗闇の中でもバッチリと映像が残せなければ防犯の意味がなくなってしまいますね。
したがって、屋外の暗い場所に設置する防犯カメラであれば、暗視モードや赤外線投光、夜間モードなる機能が搭載されているモデルを選びましょう。夜間モードなどの呼び名に関してはメーカーごとに異なりますので注意してください。
なお、防犯カメラの中には、センサに反応があった際、LEDなどの防犯灯が点灯するタイプも存在しています。このタイプは、設置場所によっては明かりが近所迷惑になる危険がありますので、注意しましょう。

☑ パンチルトズーム(PTZ)

「パンチルトズーム」は、『パン(Pan)=レンズを左右に動かすこと』『チルト(Tilt)=レンズを上下に動かすこと』『ズーム(Zoom)=望遠・広角など拡大したり縮小したりすること』の3つの機能のことで、これらを搭載したカメラはPTZカメラなどと呼ばれます。

☑ 防水機能

屋外に設置予定の防犯カメラであれば、防水機能に注意しなければいけません。防犯カメラの防水性や防塵性に関しては「IP◯▲」といったアルファベットと数字で保護等級が表されています。
防犯カメラの保護等級については、以下の防犯カメラメーカーのページをご参照ください。

参考:防犯カメラの保護等級について

☑ その他の機能

近年では、防犯に合わせて室内のペットの様子などを確認するため、ネットワークカメラを設置する方が増加しています。ネットワークカメラは、無線で撮影・録画が可能なタイプもあり、通販で購入すれば自分で設定なども簡単にできるというのが大きなメリットになっているのです。
こういったタイプの場合、スマホと連動させて遠隔からカメラを操作して首振りができる機能や、マイクとスピーカーが搭載されて相互通話ができるような物もあります。

映像の保存方法について

防犯カメラは、撮影した動画を毎日チェックするなどと言った使い方はあまり現実的ではありません。基本的には、HDDなどに映像を保存しておき、何かあった際に見返すというのが一般的です。したがって、保存方法と録画可能時間は防犯カメラ選びの中でも意外と重要なポイントになるのです。何も考えずに購入してしまうと、「必要な映像がすでに消去されて確認できない…」なんてことになりかねません。

☑ 映像の保存方式

防犯カメラの保存方式としては、『HDD、SSD、SDカード、クラウド』などの方法があります。最も一般的なのはHDDで、カメラに内蔵されているタイプと、外付けレコーダーを購入して保存するタイプがあります。保存容量に関しては、購入する物によって異なり、少ないもので500GB程度、多いものになると8TBのものまで存在します。当然、保存容量が大きいものほど高額になります。
ちなみに、カメラにHDDが内蔵されているタイプは、容量がそれほど多くないため、SDカードやクラウドに送信して保存する形式が一般的です。ネットワークカメラの場合は、クラウドに映像を保存していくため、SDカードのように物理的に保存しておかなければならないカードが増えていくこともありませんし、保存できる容量も多いのが特徴です。ただし、保存容量を増やす場合には、その容量を買い足す必要が出てくるなどのデメリットもあります。
どれも一長一短ですが、現状は外付けのHDDレコーダーを用意しておくのが一般的です。なお、近年の防犯カメラの録画方式では、保存容量がいっぱいになると古いものから順に上書きされていきます。したがって、念のために残しておきたい映像などがあれば、別のHDDやクラウドにバックアップを残しておく必要があります。

ダミーカメラも活用しよう

最後は、ダミーカメラについてです。上述したように、防犯カメラというものは、決定的瞬間を残しておくことができるだけでなく、「存在するだけで侵入者を諦めさせる!」という抑止効果も非常に大きなメリットになるのです。
したがって、防犯性の高い住宅を目指すのであれば、家の死角になる部分には全て防犯カメラを設置したい…と考える物でしょう。しかし、防犯カメラは台数が増えれば増えるほど、本体を購入する費用も必要になりますし、設置工事費用なども掛かりますので、予算の都合上どうしても希望する台数を設置することが難しい…となってしまうこともあるのです。
こういった場合には、ダミーカメラを設置するのがオススメです。ダミーカメラは、実際の映像を撮影することはできませんが、本物の防犯カメラと同じ外観を使っているものもあり、外見上でダミーと見破られることも少ないので、一定の防犯効果はあるのです。ダミーカメラであれば、実際の配線などが必要なく、設置工事も安いですし、本体も安価です。
したがって、予算的にすべてを本物のカメラにするのが難しい…という場合には、ダミーカメラも織り交ぜて設置するのがオススメです。

まとめ

今回は、一般住宅でも導入する方が増加している防犯カメラについて、実際に防犯カメラの設置を検討した際に、おさえておきたい防犯カメラ選びのポイントをご紹介してきました。この記事でご紹介したように、「記録を残すため」のカメラと考えられている防犯カメラですが、実はそこに存在するだけで非常に高い防犯効果を得ることができる優れた設備となるのです。

新築一戸建てを建築するときには、建物のカッコよさを重視するだけでなく、そこに住むご家族の安全をどのようにして守っていくのかもしっかりと考えなければいけません。その為には、犯罪の抑止効果が高いと言われる防犯カメラは非常に有用な設備になるはずですよ!
ちなみに、一般住宅に防犯カメラを設置する場合には、何らかの条件を満たすことで自治体の補助金などが利用できる場合がありますので、その辺りもしっかりと調べておくのがオススメですよ。