理想の建売住宅を見つけるためのポイントについて!ベストなマイホームの探し方!

「そろそろ憧れのマイホームを手に入れたい!」と思った方が、最初にぶつかる壁が「どうやって理想の家を探せば良いのかわからない?」というものです。

少子高齢化が進み、家余り状態になっていると言われている日本ですが、現在でも年間80万戸程度の新築住宅が建てられている状態が続いていると言われており、マイホームを手に入れたい思って自分の条件に合う物件を探し始めたとしても、情報が多すぎて「逆に絞り込めない…」となってしまう方が意外に多いのです。一般的に、何か物を購入する時には、選択肢が多い方が消費者にとって嬉しいものだと言われるのですが、選択肢が多すぎると選ぶのも一苦労で、逆に困惑してしまう人の方が多いわけです。

そこでこの記事では、マイホームの購入を決めた方に向けて、理想の建売住宅を見つけるために押さえておきたい基礎知識をご紹介していきます。

マイホームに選択肢はたくさんある

一口に「マイホームの購入」と言っても、物件にはさまざまな種類が存在するのはご存知でしょうか?例えば、新築戸建て住宅に限ったとしても、建売住宅を選ぶパターンと注文住宅では、得られるメリットや購入にかかるコストなどが変わってきてしまいます。もちろん、実際に住み始めるまでの工程なども大きく変わってしまうことでしょう。さらに、マイホームの購入には、他にも、中古住宅を選択するというケースやマンションを選択するというケースなど、さまざまな選択肢が存在して、「自分にとって何が最適なのか?」が最初の段階で躓いてしまう方も多いのです。

そこでここでは、それぞれの物件の特徴と選んだ時のメリットなどを簡単にご紹介しておきます。

CASE1 建売住宅を購入する

まず一つ目の選択肢は「建売住宅」を購入するというケースです。建売住宅は、既に完成した建物と土地をセットで販売していて、それを購入するといった感じです。
この選択肢の場合、一棟ごとに施工・販売をするというケースもありますが、ある程度の数が集まった分譲住宅としてまとめて売りに出されているなんてことも多いです。分譲の場合は、数軒規模から数百軒の家がまとめて売りに出されるなど、その規模はさまざまで、場合によっては一つの街を統一した仕様で構築しているようなこともあるのです。いわゆる「モデルハウス」などと呼ばれるものも、建売住宅に該当することが多いです。

建売住宅は、外構まで含めて、全て出来上がった状態で家が販売されており、購入すればすぐにでも入居することができるという場合がほとんどです。家が出来上がっているわけですので、間取りや導入する設備などに関して、自分が一から迷いながら考えていく手間もありません。さらに、内見時に実物の家が確認できますので、どの部屋を誰が使うのか、どういった配置で家具を置くのかなど、実際の生活をイメージしながら物件を選べるというのが大きなメリットになります。
また建売住宅は、土地や建物全てを含んだ価格で販売されていることから、トータルの費用が分かりやすい点や、ある程度仕様が決まっていることから材料の大量仕入れが可能になるため、下で紹介する注文住宅よりもリーズナブルになるというメリットが得られます。トータルの価格が初めから分かっているという点は、住宅ローンを組みやすい、自分たちの予算に合わせやすいという点も大きいと思います。

その一方で、建売住宅は、「既に建物が完成している」という特徴から、間取りなどの希望があっても変更することができない点がデメリットです。要は、「出来上がった家を購入する」という方法ですので、自分たちの要望を細かな部分まですべてを叶えるのは難しく、ある程度の妥協が必要になるのです。ただし、「素人の方が自分たちの希望で間取りを決める」注文住宅とは異なり、何百軒という住宅づくりに関わったプロが間取りを考えるわけですので、住んでみると建売の方が生活動線が良いというケースがほとんどです。

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CASE2 注文住宅を購入する

注文住宅は、土地と建物が別々とイメージしていただければ建売との違いが良く分かると思います。すでに土地を所有していればそこに、土地が必要であれば土地を購入してから家を建てていくという方法になります。建物は、工務店やハウスメーカー、ビルダーと言った専門業者に設計・施工を依頼して建築していきます。既に建物が出来上がっている建売とは異なり、家づくりの最初の段階から施主が細かく関わるので、自分たちの意思を家に反映することができる点が特徴になります。

注文住宅は、基本的にオーダーメイドで建てる家で、自分たちの希望通りの家を建てることができます。外観デザインを始めとして、内装のデザインや導入する設備、建具の細かなデザインまで、隅々まで注文することが可能です。自分たちの家は、「とにかくこだわって建てたい」「住まいには妥協できない点がある」という方にとっては非常にオススメの方法です。
さらに注文住宅の場合は、建てる時に将来のことを想定しておくことができる点もメリットです。例えば、子供が大きくなった時のために子供部屋を分割できるようにしておく、老後のためにバリアフリー対応をしておくなど、将来的な生活の変化に対応するリフォームなどを最初から想定して設計を工夫することができます。また、建築過程を細かく確認することも可能なので、出来上がった家の安心感もあるでしょう。

デメリットに関しては、「家を建てる時間」が必要になるので、入居できるまでにそれなりの時間がかかってしまう点です。建売であれば、購入すれば「いつでも入居可能」なのですが、注文住宅の場合、完成までに数カ月かかりますので、そこは我慢が必要です。また、注文住宅は、あくまでもイメージが近い物件やモデルハウスが確認できる物の、実物の家を見ることはできない点が意外に大きなデメリットになってしまう場合があります。というのも、自分たちの頭の中に合ったイメージと実際に住んでみた時の使い勝手に違いがあり、「理想通りの家はできたけど過ごしにくい…」なんてことになることも少なくないのです。この辺りは、プロの設計士の意見を無視して自分たちの要望ばかりを詰め込むという方に多いです。
さらに、注文住宅は、建売と比較すれば高額になるケースが多い点も注意しましょう。住宅ローンについては、完成後の融資となれば、つなぎ融資が必要になったりしますので、手間がかかることもあります。

CASE3 中古住宅を購入する

中古住宅は、建物と土地をセットで購入するという点は建売住宅と一緒です。ただし、過去に人が住んでいたということもある、築年数が経過しているという点が大きく異なります。日本では、新築の人気が高いのですが、諸外国では中古住宅の需要が非常に高い傾向にあるようですね。なお、「中古は古い」という点で嫌がる人もいるのですが、フルリフォームをかけられた物件であれば、見た目上の古さはそこまで感じないと思いますよ。

中古住宅の最大のメリットは、何よりも新築よりも安く手に入れることができるという点です。同じような立地で間取りや広さが似たような住宅であれば、中古の方が圧倒的に安価ですので、限られた予算の中で立地や広さにこだわりたいという方にはオススメかもしれませんね。

注意が必要なのは、築年数が経過しているということは「建物は傷んでしまっている」ということです。導入されている設備に関しても、古くなって使い勝手が悪かったり、省エネ性能が悪く光熱費が余計にかかってきたりします。そのため、実際に住むためにと、リフォームをしようとなれば、結局予想以上の費用がかかってしまう…なんてことも多いのです。
フルリフォームやリノベーションをかけられた物件なら安心と思うかもしれませんが、それでも家の寿命は少なくなっているのは事実ですので、本当に新築よりもお得になるのかを慎重に計算して選ぶべきだと思いますよ!

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CASE4 マンションを購入する

最後は分譲マンションを購入するという選択肢です。近年では、駅近など、立地条件が良い物件となるとほとんどがマンションになりますので、マンション暮らしの方も増えています。

マンションは、戸建て住宅よりもセキュリティ設備が整っていることや、建物の管理やメンテナンスに関しては、管理会社に任せることができる点がメリットです。最近では、コンシェルジュが常駐するようなマンションも増えていて、日常のさまざまなサポートをしてくれるなど、ホテルライクなサービスまで提供してくれる場合もあるのです。小さなお子様がいるご家庭や、夫婦共働きの家庭であれば、こういった多彩なサービスが大きなメリットになっているようです。

ただし、マンションに関しても、間取りや設備などに関してはすべて決まっているので、自由度はないと考えてください。さらに、購入したとしても、管理費や修繕積立費、駐車場代など、毎月それなりのお金を支払わなければいけないという点は注意しましょう。また、各家庭ごとの距離が非常に近いので、騒音問題などの近隣トラブルが発生しやすい点が近年、社会問題になっています。

関連:マンションと戸建てで迷った時に!それぞれのメリット・デメリットから考えてみよう!

マイホーム探しのコツ

それでは、実際に自分に最適なマイホームを見つけるためのコツも簡単に解説しておきましょう。ここでは、上で紹介した『住宅の種類』を検討し、建売住宅を選んだという方が、自分に最適な建売住宅に出会うためにおさえておくべきポイントをご紹介します。

建売は「譲れない条件」を決めよう

建売住宅を探すときには、まず自分たちの「譲れない条件」を明確にすることが大切です。全ての要望が備わっている建売住宅が見つかれば良いのですが、正直な話、建売住宅で自分たちの要望を全て叶えてくれる物件に巡り合えるのはかなり難しいのが実情です。したがって、マイホームを購入する際には、立地や間取り、周辺環境などにおいて、妥協できるポイントは妥協する必要があると考えてください。

しかし、その場の勢いだけで妥協してしまうと、実際に購入して住み始めてから「もっとこうしていれば良かった…」などと後悔の念が湧いてきてしまうので、家を探し始める段階で「絶対に譲りたくないポイント」は何か、また妥協できる点は何かを決めておくと良いでしょう。もちろん、妥協できないものから妥協できるものまで、優先順位をつけておくことも大切です。以下に、建売住宅を選ぶときのポイントの参考をご紹介しておきます。

  • 立地条件について:子供の学校や職場、実家などからの距離
  • 間取りについて:家族構成に合わせた部屋数、駐車場の台数など
  • 周辺環境について:学校やスーパー、病院や銀行など、生活利便施設が充実しているか
  • 交通アクセスについて:駅までの距離やバスの本数など
  • 予算について:外構、諸費用などを含めた総額、月額の支払い

自分達に最適なマイホームを探すときには、上記のような条件をあらかじめ決めておき、優先順位をつけておくことが大切です。ただし、条件を決めていく場合には、あまりに厳しい条件を作ることはオススメしません。例えば、交通アクセスの良さを重視するにしても「駅徒歩5分以内」などになると、理想のエリアに物件すら見つからないなんて状況になってしまう場合があります。
条件に関してはバランスも重要ですので、家族間で譲れないポイントをしっかりと見極めていきましょう。

まとめ

今回は、マイホームの購入を決めた方が、最初に考えておきたい、理想の家に出会うためのポイントについて解説してきました。

この記事でご紹介したように、「家を購入する」という場合でも、新築の建売なのか、注文住宅なのか、中古で購入するのかなど、いくつかのケースに分類することができます。当然、どのような選択をするのかによって得られるメリットも、かかるコストも変わってきてしまうので、最初にどの手法で家を手に入れるのかを決めなければいけません。

また、建売住宅を購入する場合は、「既に出来上がっている家を購入する」という手法ですので、細かな部分まで自分たちの希望にかなうものを見つけるのはかなり難しくなると考えましょう。例えば、「立地は完璧なのに、部屋数が少ない…」「家は最高だけど仕事場から遠い…」など、全ての希望が叶う物件はなかなかないのが実情なのです。したがって、まず最初に、自分たちが家に求める譲れない条件を書き出し、それに優先順位をつけていくことが大切だと考えてください。そうすれば、最低限の妥協をするだけ、より理想に近い家を手に入れることができるはずです。