憧れの庭付き一戸建て!庭木はどうやって選んだら良いの?

都市部などでは、なかなか難しくなってきましたが、憧れのマイホーム購入を検討している方の中には、どうせ買うなら『庭付き一戸建て』が良いとお考えの方は多いと思います。庭のあるマイホームであれば、休日にお子様を遊ばせる場所にも困りませんし、今回のような新型コロナウイルス問題があった際にも、家族が息抜きできる場所になりますので、Withコロナ時代の事を考えると、「家には庭が欲しいな…」と考えてしまう人が多くなっているのではないでしょうか?

しかし、庭付き一戸建てを購入する場合には、住み始めてからの庭のお手入れの事も考慮しておかなければいけません。したがって、庭に植える庭木に関しても、住み始めた時のことも考えて選ぶべきだと言えるのです。しかし、マイホームの購入を検討し始めるまで、庭木のことなど考えたこともない…という方が多いと思いますし、「庭木にも種類がある!」ということすら初めて聞く…という場合がほとんどです。

そこでこの記事では、庭付き一戸建ての購入を考えている方に向け、家の購入を決めるまでに頭に入れておきたい、庭木の基礎知識をご紹介していきたいと思います。

頭に入れておきたい庭木の基礎知識

それではまず、庭付き一戸建てをお考えの方がおさえておきたい庭木の基礎知識をご紹介していきたいと思います。庭木は、地にしっかりと根をはる植物ですので、草花のように気分で植え替えたりする…なんてことはできません。したがって、最初の庭づくりの際に、樹種やレイアウトをしっかりと考えておかなければならないのです。

庭付き一戸建てを購入する際、庭木を選ぶときには、「何のために庭木を植えたいのか?」という、庭木を植える目的をはっきりさせておく必要があります。庭木を植える場合にも、「庭木を使って目隠しをしたい」という場合と「庭でイングリッシュガーデンを楽しみたい」というのでは、植えるべき庭木が変わってきてしまうのです。

したがって、あなたの目的に合った庭木を選ぶためには、以下のような樹木の特性をきちんと頭に入れておく必要があります。

「葉のつき方」に関する特性

まずは、樹木によって異なる「葉の付き方」の特性についてです。この部分は、庭木の目的が何なのかだけでなく、普段のお手入れ頻度などにも関わりますので、慎重に考える必要があります。

  • 常緑樹
    常緑樹は、一年中緑の葉をつけ、あまり落葉しない樹木の種類になります。ただし、年間を通して、少しずつ葉を落としますので、小まめに落ち葉の掃除をしてあげる必要があります。こういった常緑樹は、目隠し効果が高い庭木と言えます。
  • 落葉樹
    落葉樹は、モミジなどのように、秋には紅葉し、冬になると落葉する樹木の事を指します。冬になると葉がなくなりますので、目隠し効果はありませんが、四季の移ろいを感じられる点がメリットです。また、夏は日除けに、冬は日向を作るなど、季節に合わせた庭の利用を楽しめます。

「樹形」に関する特性

次は『樹形』に関してです。みなさんもご存知のように、一口に樹木と言っても、さまざまな形を持っていますよね。この部分も、「何の目的で植えるのか?」などによって、必要な樹形が変わると考えておきましょう。

  • 一本立ち
    一本立ちと呼ばれるものは、地際から一本の幹を伸ばして、幹上部から枝分かれさせて伸びる樹形の事を指しています。このタイプは、上へ上へとのびていきやすいので、定期的に選定してあげる必要があります。
  • 株立ち
    株立ちは、一本立ちとは異なり、地際から複数の幹を伸ばして、根元から枝分かれして伸びる樹形を指しています。このタイプは、横へ広がって伸びていきます。基本的には、管理しやすい高さで広がって、高い目隠し効果を得られます。

「樹高」に関する特性

最後は『樹高』に関する特性です。樹木は、それぞれの特性によって成長する高さが変わってきますので、庭木を植える目的に合わせるには、それぞれの樹高の特性をおさえておかなければいけません。

  • 小低木
    小低木は、樹高が1m程度にまでしか成長しない樹木の事を指しています。成長してもあまり高くならない樹木ですので、管理は非常にしやすいのですが、目隠し効果などはあまり高くありません。
  • 低木
    低木は、樹高が2m〜3mほどにまで伸びる樹木の事を指しています。下で紹介する「高木」よりも成長スピードが遅いので、庭木の手入れもしやすいと言えます。また、生け垣などとしてはちょうど良い高さになります。
  • 高木
    樹高が3m以上に伸びる樹木が『高木』と呼ばれます。成長スピードは速いのですが、きちんと剪定して育てていると、しっかりとした太い幹の株姿を楽しめます。シンボルツリーとしておススメです。

庭木は実際のレイアウトなどを考えて決めるべき

庭付きのマイホーム購入を決めて、庭木を選択する際には、庭のデザインやレイアウトを事前に決めてから庭木の種類を考えるのがオススメです。

例えば、アプローチや玄関までの通路など、生活動線の近くに庭木を植える場合、樹木が成長しても通路の邪魔にならないよう、一本立ちの樹木を選択すべきです。これが、窓から見える位置に植える庭木であれば、四季の変化を楽しめたり、日当たりの調節をしてくれるような落葉樹を選ぶのが良いでしょう。他にも、子供の成長に合わせて大きくなるよう、シンボルツリーを植えてオシャレな庭を作りたいなどという場合は、シンボルツリーの周りに低い樹高の庭木を合わせておくなどすれば、ナチュラルでおしゃれな雰囲気の庭を作る事ができるでしょう。

なお、目隠しなどを目的として「生け垣」を作る場合、自治体によっては助成金制度が設けられている場合があります。生け垣は、目隠し効果が得られるだけでなく、防音効果や火災の際の延焼防止、空気の浄化に街の景観向上など、公共的な役割も果たしてくれるものです。したがって、新たな生け垣の造成に助成金制度を設けている場合があるのです。しかも、この生け垣の助成金については、一軒当たり総額500,000円というものもあるなど、非常に助かる高額な助成制度もあるのです。

庭付き一戸建ての購入時に、生け垣を作ろうと検討している方は、その地域の自治体の制度を調べてみるのがオススメですよ!

オススメの庭木をご紹介

それでは最後に、庭木としてオススメの樹木をいくつかご紹介しておきましょう。ここでは、樹木の特性に分けていくつかピックアップしておきます。

庭木としておススメの『常緑樹』

まずは、庭木としてオススメ出来る『常緑樹』をいくつかピックアップしていきます。

  • オリーブ【一本立ち/小高木:2〜7m】
    オリーブは、オシャレな庭木として人気で、ナチュラルガーデンなどにオススメです。少しくすんだ深緑色の葉をつける樹木で、初夏になると細かい白い花をつけます。
  • コニファー【一本立ち/小高木:2〜7m】
    コニファーは、主にヨーロッパに自生する針葉樹の総称となります。近年では、園芸用にさまざまな品種が輸入されており、庭木としても人気です。刈込にも強いという特徴があるため、生け垣にもオススメです。
  • ソヨゴ【一本立ち/小高木:3〜7m】
    ソヨゴは、濃い緑色の葉をつける樹木で、秋ごろになるとサクランボのような赤い実をつけることで可愛らしさも感じられると人気です。樹形が丸くまとまりやすい特徴がありますので、剪定も容易で育てやすいです。
  • キンモクセイ【一本立ち/小高木:3〜10m】
    キンモクセイは、庭木として非常に有名ですね。秋になると香り高いオレンジ色の花をつける樹木で、非常に丈夫なことから初心者でも育てやすいのが特徴です。潮風などがあたっても枯れないため、沿岸部にある家の庭木としてはオススメです。

庭木としておススメの『落葉樹』

次は、四季の変化を楽しむことができる『落葉樹』です。こちらもいくつかの樹種をピックアップしておきます。

  • アオダモ【株立ち/高木:5〜15m】
    アオダモは、細めの幹が枝分かれして伸びていき、自然な樹形を楽しむことができる樹木です。非常に軽やかな佇まいの樹木ですので、ナチュラルガーデンなどの庭木としては非常に人気が高いです。
  • ハナミズキ【一本立ち/高木:5〜12m】
    ハナミズキは、春の開花や秋の紅葉が非常に美しい樹木です。性質が強く育てやすいという特徴があるため、街路樹などとしても良く利用されています。なお、春の時期に花のように見えるのは、ガクが変化したものですので、鑑賞期間が長いのも嬉しいポイントです。
  • ヤマボウシ【一本立ち/高木:5〜10m】
    ヤマボウシは、初夏になると、株全体が白く見えるように花開く存在感のある樹木です。ちなみに、白い花のように見えるのは、ハナミズキ同様にガクが展開したものです。この樹木は、秋になると赤い実がつき、食べることもできるため、目だけでなく実の収穫まで楽しめる点がオススメです。

まとめ

今回は、庭付き一戸建てに憧れている方に向け、美しい庭を作るために頭に入れておきたい庭木の基礎知識をご紹介してきました。ほとんどの方は、庭木に関する知識などありませんし、初めて知ったという知識が多かったのではないでしょうか?

しかし、庭付きの一戸建てを購入する場合、何らかの庭木を植えて、それを自分たちで管理していかなければならないということは頭に入れておきましょう。特に、落ち葉の掃除やどの程度の大きさにまで成長するのかなど、あらかじめ考慮しておかなければ、管理の手間が悩みの種となってしまい、『庭付き』の購入を後悔してしまう結果になる恐れがありますよ!

庭木選びなどは、意外に専門性が高い事項ですし、まずはむとうの家までお問い合わせいただければと思います。